夜明けなんて来なければいい


 −Cage−


 『一緒に寝てもいいよね』

 初めて口にした日、
 あたしたちは何かに縋るようにして眠った。
 まるで子宮の中で出生を拒む子供のように。
 蹲って、抱き合って。
 互いを抱えるようにして眠った。

 怖かった


 “夜明けなんて来なければいい”

 愚かにもそう思ったのは手放したくないものがあったから。

 アイツの温かく優しい手がまるでナイフのように思えた。
 握ったこの手を離したら
 すべてを切り裂かれるような気がした。
 何もかもが不可能になるくらいに。
 だから確かなものが欲しかった。
 カタチだけの言葉でもいいから『大丈夫』だと。
 呪いのような暗示でもいから『側にいる』と。
 嘘でも虚妄でもいいから『安心』が欲しかった。
 だたそれだけ。
 ホントにただそれだけのこと。

 夜が明けて願った。
 いる筈がないと思い続けているアナタに。

 “あたしたちをこのまま連れ去ってください”

 

 END

 

 一応77廻なんですが。
 コメントのしようがございません。
 私は逃げます。
 探さないで下さい。