意味のない『生』などありえないのだから

 −colors−



 「何してるの?」

 夜の静寂を裂いた愛しい人の声。

 「何も。君こそ何をしているんだい?」

 「別に・・・・」

 「ただ、あんたにも言っておこうと思って」

 うざったそうに髪をかき上げ、僕の隣に腰を落とした。

 「誕生日おめでとう」

 優しい瞳で言われた言葉は、僕の中に浸透した。

 「え・・・・・・」

 「あんたも誕生日でしょ?だからオメデトウ」

 「あ・・・・・ありがとう、アンナ」

 『ドウイタシマシテ』と機械的に返された返事。
 ねぇ、君のその優しさ、とてもイタイよ。 

 静かに手を重ねて、軽く握った。
 『怒らないの?』と聞いたら、『今日は特別』と言われた。
 その優しさが嬉しくて、
 その優しさが僕の胸をキツクキツク締め付けて、
 僕は君を抱き締めた。
 そして、小さく、泣いた。
 時々漏れる嗚咽はまるで子供。
 頭を撫でてくれた手は冷たくて、頬を伝う水は温かで。
 そのギャップが心地よくて、酷く悲しくて、
 僕は静かに意識を閉ざした。
 その時見た夢に色が付いていたのは、
 君の言葉のせいなんだろう?

 すべては愛され必要とされているのよ?
 意味のない『生』などありえないのだから

 

 END

 

 ★編です〜。
 これもワケわかんない〜。
 でも旦那のと比べるとこっちのほうが
 誕生日っぽいかも・・・・・。
 でもまぁ、どっちもどっち。