裸足になって追い続けた夢があった
血塗れになった脚にすら気付かずにただ走り続けていた
−phobia
4−
幸福感
「大丈夫か?」
「えぇ」
あたしは今、
あそこを抜け出し葉と共にある旅館の跡地にいた。
堕落しすぎたあそこのようにキレイではなかったけど、
とても心地良かった。
多分これは彼が傍にいてくれるからこそ。
『辛くないか?』
幾度となく聞かれた言葉。
『別に』
幾度となく吐いた嘘。
『ウソツキ』
見透かされたかと思った。
『辛いんだろ?』
『だったら』
『一緒に逃げよう?』
初めてあたしを泣かせた人。
初めて理解してくれた人。
だからついて行くと決めた。
母親に売られて、12でカラダを売った。
あの時の重苦しい罪悪感。
一生忘れることなど出来ない。
同時にあの時望んだ夢は、今は手の中にある。
血だらけの脚と、傷だらけのカラダを懸命に走らせていた。
何も得ずにたくさんのモノを失って、今やっと手に入れた。
握られた手を握り返した。
癒されたくない傷が、癒されていく気がした。
背徳者たちは何処まで走るのか
END
終了ですね〜。
ここまで読んでくださった方ありがとうございます〜vvv
『一緒に〜』のところ意識してやったわけじゃないんですよ。
書いてたらいつの間にか気付いた時にはそうなってました。
因みに12で売春は犯罪だって知ってますよ。
私だってバカじゃぁない←ウソツキ。