-----------------------------------------------------
幸せだ。
<<<am i
happy?>>>
3月だと実感させる温かい日差しが照らす中、
俺は裕香と一緒に桜並木を歩いていた。
見るには調度いい八分咲きといったところだ。
10分程歩いていった所にベンチがあった。
古びたそれは新しく塗り直すことも無いのか
緑色のペンキが所々剥がれ掛けていた。
「咽喉渇いたね」
ベンチに座ったとき裕香が言った。
「そうだな。んじゃなんか買ってくるよ。
何がいい?」
「ん〜・・・・何でもいいや。智也に任せた」
「ん、判った」
俺はそう言って笑顔で
見送ってくれた裕香から離れ、
道路に出、
道の脇にある自販機で
自分のコーヒーと裕香のミルクティーを買った。
ガコンッ
少々重量のあるものが落ちる音がすると同時に、
さっきまで居た公園でも何かが落ちる物音がした。
さして気にも留めず
裕香の待つベンチへと向かった。
「お待たせ。ミルクティーでよかった、か・・・・」
ベンチには裕香は居なかった。
ただその代わりにベンチの下に
赤くなった裕香が居た。
駆け寄ると
裕香はまだ生きていたときの温かさを残していた。
ぐったりと動かない裕香は
徐々に徐々に血の気が失せていく。
ぬるりとした感触が手に、脚に、身体に感じた。
「うあーーーーーーー!!!!」
散った桜の花びらが真っ赤に染まっていた。
END
突発文で御座います。
初のオリジだわぁ。
相変わらず黒くてスンマソン。
明るいのは書けません。
-------------------------------------------------------
せめて乞うことを許して
<<<side>>>
薄暗い部屋に点くテレビ。
ブラウン管では見たこともないような奴等が、
下らない掛け合いをしている。
乱れたベッドに寝転んでで探りでプツリと電源を切れば、
その代わりに訪れた静寂の中、
見計らったかのようにケータイが鳴り響いた。
「誰だよ・・・」
画面を見ればミエからの久しぶりのメールで、
その変わらぬ文字遣いや口調に頬を緩ませた。
[いいよ別に。忙しいんだろ?]
のろのろと慣れない指を必死に動かしで文を作る。
時間も置かずに返ってくる返事は、
あいつのメールを打つ早さが衰えてないことを知らせる。
[うん、ちょっとイロイロあって。
でも頑張らなきゃここから逃げてマサと一緒に暮らすなんて出来ないでしょ?]
[無理すんなよ]
[うん]
その後はミエんトコの嫌な客の愚痴だとか、
お互いの最近あった嬉しいこと悲しいこと、全部話した。
会話が弾む度に自分がどれほど遠くにいて、
その距離、この無力さを思い知らされる。
それでも笑顔で『ありがとう』とか『大丈夫だよ』
という彼女が愛しくて寂しくて切なくて仕方ないのだ。
「守るっつったのによ・・・」
投げたケータイからはブレタ音が流れて、
割れたディスプレイは辺りを薄く照らした。
END
体験談?
イヤ、彼氏とかって言うんじゃなくて友達ね。
色つけて書いてみた。
ちなみに灰色の文字はメールでの会話。
------------------------------------------------------------