−鬼−

 

 霄が大きく泣いた日に彼女は言った。

 ――――ねぇ、鬼はまだ、あたしの中に居るのかしら?

 滴る水を見ながら彼女は言った。
 間近で見た彼女の横顔はとても奇麗で、
 強くて、儚くて、悲しかった。
 オイラは言った。

 ――――よくわからんが、居るんじゃねぇか?

 水に濡れた霄を見ながらオイラは言った。
 彼女はオイラを見る。
 泣きそうな顔でオイラを見る。

 ――――ただし、可愛くて奇麗で優しい鬼がな。

 ――――え?

 ――――鬼ってのは誰の中にでも居るんよ。
     お前の中に居た哀しい鬼は変わったんよ。
     可愛くて奇麗で優しい鬼にな。

 彼女は目を見開く。まん丸に。

 ――――・・・・・・じゃあ、あんたは、
     強くて優しくて甘えん坊の鬼ね。

 彼女が笑った。
 オイラを見て笑った。
 明るい霄を見てオイラも笑った。


 END

 サイト開設祝いということで榧ちゃんに捧げます。
 せっかくのお祝いなのにヘヴォくてごめん〜〜; ;
 所詮私の書くものなんてこんなもんさっ(投げ遣り)
 最後の「明るい霄=嫁の笑顔」のつもりなんだけど
 ・・・・・・難しいよねぇ・・・・。
 とにかくこんなものでよろしければ
 貰ってやってくだされーーー!!!