側に居て?
 離さないで?
 ずっとずっと・・・・


  −恋の罹災者−

 「う゛〜〜〜さみぃなぁ・・・」

 両手に蕎麦を持ちながら、
 オイラは冷え切った廊下を小走りに急ぐ。
 そのまま今に入ると、
 相変わらずの衣装の幸子がブラウン管の中で歌っていた。

 「お待たせ」

 「ん」

 蕎麦を置き、素早く炬燵に入り込むと、
 その中に少しの間肩を窄めた(すぼめた)。

 「相変わらずスゲェなぁ、幸子」

 「これ見なきゃ年越す気分がしないわ」

 「そうだな〜」

 視界に入ったきり外れることのないアンナは、
 可愛らしく熱い蕎麦に息を吹きかけ啜っている。
 オイラも口の中の蕎麦を飲み下す。

 「なぁ、今年も賭けせんか?赤と白、どっちが勝つか」

 「やぁよ、バカバカしい」

 「なんだ、アンナは負けるのか怖いんか」

 「何よそれ、赤が負けるわけないでしょう」

 「んじゃやるか?賭け」

 「いいわよ」

 オイラの挑発にアンナはムッとしたような声で承諾した。
 蕎麦を啜りながら絶えず止むことない音楽に耳を傾けつつ、    
 待つこと数十分。
 ついに勝敗を分ける画面が映し出された。
 声に合わせてそれぞれの球が投げられていく。
 18まで数えて最初に無くなったのは・・・・・白だった。

 「さぁてとっ、何をしてもらおうかしら?」

 はぁ・・・・と肩を落とすオイラとは対照的に
 アンナは勝ち誇った笑みで言う。

 「取りあえずこれ、片付けお願いね」

 と蕎麦の入っていた器を差し出してきた。

 「後は・・・・・・・今日もしっかり温めてもらおうかしら」

 小悪魔的な目を向けるアンナにオイラはにやりと笑って『任せとけ』と一言。
 そして片付けも終わり布団に入ると、除夜鐘が聞こえた。

 「今年もよろしくね」

 「おぉ、これからもずっとな」

 「えぇ」

 

  END

 

 ってことで明けましてオメデトウゴザイマス。
 毎回の如く今回も例に漏れずにフリーで。
 何が罹災者なんだか私にもわかりませんが、
 取りあえず今回の文章内での罹災者は旦那でv(深読みOK!)
 まぁ、これからも私が飽きるまで
 しぶとくネット生活していきますので、
 よろしくです〜〜Vvv