それは突然の・・・
−幸福論−
葉が発って方2ヶ月ほど後に起きたその出来事はとても唐突なものだった。
あたしがその日も滅多に来ることのない郵便物を確かめたのは、
少なからずの期待があったからで、
そこに何かあると確信を持っていたわけではなかった。
ポストの中に無造作に放り込まれていた封筒を手に取る。
真っ白なそれには日付印は愚か切手すら貼られていなかった。
きっと子鬼が届けたのだろうと思いながらも葉の疲弊を気にかけた。
部屋に鞄を投げ捨て、
宝箱を見つけた子供のような気持ちを抑えながら封に鋏を入れる。
中には便箋が一枚。
開くとそこには雑な文字で『元気か?』と立った一行だけがあった。
「あいつ・・・」
相変わらずの筆不精なあいつが悩みながら書くところが目に浮かび、
あたしは思わず微笑んだ。
そしてあたしはペンを取り返事を書いた。
たった一行の文の返事にたった一行だけ。
『元気です』、と。
END