−狂気のカケラ−

 アンナが夜一人で出歩くようになってから一週間。
 何処へ行くのかと聞いても口を噤む(つぐむ)だけで、
 心配だからついていくと言えば全力で否定する。
 そして今夜も案の定、
 空もとっぷりと暮れた夜9時頃、
 アンナは外へと出て行った。
 オイラはそれを見計らい
 少し距離を置いてアンナに着いて行く。
 昼間は賑やかなパッチ村も夜は静まり返り、
 どこか寂しげな雰囲気を醸し出している。
 土産屋の並ぶ大きな通りの中に、
 目立たぬ一本の細い路地がある。
 アンナはその路地へ入っていて行くと、
 道の中央で足を止めた。

 「今晩は、アンナ。今日も会えてよかったよ」

 「・・・・・・・・」

 「さぁ、アンナ、今日は何処へ行こうか?
 星が奇麗に見えるところにでも行くかい?」

 アンナ手を取り、その細い肩を抱くハオ。
 その光景を見たオイラの中で、
 何かが音を立てて崩れた。

 「・・・・ハオ・・・・・・・アンナを離せ・・・」

 自分でもこんなに暗い声が出せるのかというほどの声が、
 夜の冷えた空気を撫でる。

 「やあ、葉。今晩は」

 何時もと変わらぬ冷ややかな笑みを
 オイラに向けるハオ。
 そして驚愕の表情でその場に立ち尽くすアンナは、
 微かに震えていた。

 「・・・・葉・・・・なんで、此処に・・・」

 「アンナ、お前今までオイラに隠れてハオと会ってたんか?
 なぁ、どうなんよ?」

 オイラはアンナに詰め寄ると、
 アンナを引き寄せ噛み付くようなキスをした。
 閉ざされていた唇と歯を、
 舌で無理矢理抉じ開け
 逃げ惑うアンナの舌を摑まえ、追い込む。
 それと同時にスカートの中に手を侵入させ、
 ぷっくりと膨らんだ乳房を鷲掴みにする。

 「ハオ・・・何見てるんよ、さっさと消えたらどうだ?」

 「ふぅ・・・・仕方ないな。アンナ、また明日会おう」 

 ハオはアンナの髪を一房手にし、
 キスを落とすと夜の闇の中へと消えていった。


 「厭っ!葉、こんなところでっ」

 アンナは胸にむしゃぶりつくオイラを、
 か細い腕で引き離そうとする。
 オイラはその腕を壁に押さえつけ、アンナの動きを封じた。

 「煩いぞ、アンナ。少し黙ってろ」

 「っ・・・・・・」

 ふと見たアンナの眼には恐怖の色が宿っていた。

 「アンナ、おいらが怖いか?」

 アンナに顔を近づけ、
 手をアンナの躰の隅々に這わせながら問う。
 アンナは震える声でオイラの問いに答えようとする。

 「・・・・怖・・くなんて・・・・な、い・・」

 「だったらなんでそんな眼ぇしてるんだ?
 オイラが怖いからだろ?」

 「そんなこと・・・な」

 「嘘なんて聞きたくない」

 オイラはアンナの言葉を呑み込むように深く、
 何処までも深くキスをした。


 何時もより激しい愛撫をアンナに与え、
 躰中を舐め回し、時々噛み付くと、
 その都度アンナは反応し、
 溢れ出る雫の量が増える。

 「もうこんなに濡れてんな・・・」

 掬った雫を舐め、
 アンナを後ろから抱き寄せ地面に腰を落とす。
 そしてアンナの首筋を舐めながら、
 反り立った己自身をアンナの中へと侵入させた。
 ジュプジュプと音を立てながら、
 オイラはアンナの中へと沈んでいく。
 そしてアンナを激しく上下に動かす。
 その間にも胸を中心に、
 躰中を責め立てる事も忘れない。

 「葉っ・・・・ごめ、なさ・・・・・・ごめんな・・・・さ い・・・」

 「何を謝ってるんだ?
 アンナは何か・・・悪いこと、したんか?」

 アンナからの返答は得なかった。
 返答の代わりに得たものは、
 小さな赤い唇から漏れる、掠れた甘い声と、
 締め付けられるような快感、
 そして大き過ぎる傷だった。
 オイラがアンナの奇麗な背に爪を立てると、
 アンナは躰を仰け反らせてイッた。
 そのすぐ後にオイラはアンナの中に射精した。


 冷えた地面にぐったりと躰を横たえるアンナを
 無理矢理起こし、胸を弄びながら
 舌での愛撫を繰り返す。
 ドンドンと溢れ出る雫の量が増すのを確認すると、
 オイラはアンナの前に先程の余韻を残した
 自分を突き出した。

 「舐めろよ」

 「っ・・・・・いや・・・・」

 「何言ってんだ?アンナ。
 今のお前にそんなことが言えるんか?」

 眉を顰め涙を堪えるアンナは
 オイラ自身を摑み舌と口を使って舐め始めた。

 「んんっ・・・・・ふっ・・・うぐぅ・・・・・・・・っんぅ・・」

 「っ・・・アンナ・・・お前巧くなったな・・・・」

 アンナは顔を真っ赤にし、
 おいらのモノにむしゃぶりつく。
 その時のアンナの口腔の熱さと
 舌の動きにオイラは暫くして絶頂を迎えた。
 白濁した精液が
 アンナの口の周りを中心に飛び散っている。

 「飲め」

 逆らっても無駄と理解したのか、
 アンナはオイラの命令を素直に受け入れ、
 こくっと小さく咽を鳴らしながら、
 オイラの精液を飲んだ。


 未だ荒く息をするアンナの躰を、
 オイラは再び弄ぶ。
 ぐったりと力なく投げ出されている
 腕や脚に指を這わせればビクッと反応し、
 腹や胸を舐め上げ噛み付くと、
 大きく震え甘い声を漏らす。
 オイラはその良過ぎる感度に不安を抱いた。
 ゆっくり、ゆっくりと、
 アンナの中にオイラを沈めると、
 焦らす(じらす)ようにして動き始めた。

 「アンナ・・・お前、ハオの前では・・・どんな声で鳴いた?
 どんな顔・・・・・見せた・・・・・どんな反応を・・・示した?
 なぁ、ハオのはよかった・・か?」

 「ぅっん・・・してない・・・・そんなこと・・・・あいつと・・・して、な・・・」

 「嘘つくな、よ・・・・・こんなに・・淫乱にな・・・ってんのに・・・そ・・なわけ・・・ねぇだろ・・・」

 「嘘じゃな・・・・」

 オイラはアンナの流す涙を拭うこともせずに
 ただ責め続けた。

 「なら、なんで・・・あいつと会ってた・・・?」

 「あいつが・・・ぅあんっ・・・」

 「ハオが・・・・?」

 「ハオ・・・・がぁ・・・寂し・・・て泣くか・・・ら」

 「・・・・・泣く・・?」

 アンナは小さく唸ると、高い猫の鳴き声のような
 嬌声を上げて2度目の絶頂を迎えた。


 それから何度かの絶頂を迎えると、
 オイラの横には数種類の分泌液に塗れた(まみれた)アンナが
 冷たい地面に倒れていた。
 オイラはアンナを抱き、その胸で涙した。
 ふと視界の隅に映った空は未だ明けぬままでいる。


  END

 裏で1200を踏んでくださったkeiko様に捧げます。
 鬼畜な旦那が嫁に禁断症状ということでしたが・・・・・
 鬼畜ばかりに気を囚われて禁断症状が・・・・;;
 こんなものでよろしかったら貰ってやってくださいませ〜