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ゆるやかに、かろやか、に 

−メトロノーム−

静かな時間と黒板に並ぶ不可解な羅列。
右から入って左へと抜ける先生のつまらん話にオイラは大きく口を開けた。
開いた教科書と真っ白なノートに突っ伏すと、
それを視界に入れたらしく教壇に立つ疲れた大人は、呆れて息を漏らした。

――――仕方ねぇだろ。つまらんのだから。

机を伝って響くペンの音は忙しなく、
何をそんなに頑張るのかオイラには良くわからんが、
とにかくその音が心地よかった。
眠気も最高潮に達したとき、
夢うつつにふと浮かべた嫁の姿を探してみると、
彼女は相変わらず窓側の席で小さな背中を見せていた。
気だるそうに黒板を見つめてペンを走らす様も、
蛍光灯に照らされる髪も、
軽く溜息する艶やかな唇も、
全てが場違いなものに思えて
わかっていたはずのお前を思う男の気持ちが、
今更ながらにわかった気がした。
アンナが何かに気づいたようにほんの少し頭を傾け、
こちらを見ると辺りの男子がざわめく。

「恐山さん俺のこと見たぞっ」

「バカ、お前なんかじゃねぇよ」

「うるさいぞ!お前らっ」

浮かれたざわめきが一気に静まると、
アンナは決まり悪そうに何かを訴え、
合っていたはずの視線もどこかへ放り投げてしまった。
オイラは軽く俯き、
ほんの一時の幸せを頭に返して黒板を見るアンナの背中を見つめながら、
温かな日差しを浴びる幸せな時間を待った。

 

END

 

2周年ありがとうございますvv
只今更新の少ない状態になっていますが
暇なときにでもちょろっと除いていただけたらな〜ぁと思います。
イロイロと問題大有り!!なサイトですがこれからもよろしくですvv

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