消えてしまおう?
光の照る道も隣にいる、アナタさえ、も

 

−のろい−

 

「あたし、あんたのこと呪ってしまいそうよ」

眠る葉の髪に指を滑らせて、
さらり音を立てて撫でると軽くかいていた汗が
あたしの手をほんの少しだけ湿らせて逃げた。
伏せられた瞼に惹かれた。
軽く閉じられた唇に鼓動を感じた。
焼けた鎖骨に色気を感じた。
どこに口付けてやろうかと考えて。
うっすらとかかる瞼のグラデーションに指を這わせて、
口付けて、
囁いて。

「ねぇ、呪ってよ」

鎖骨に掌を押し付けると夜の行為に類似した
全てを貪りつくすような感覚で彼の肉体に跨る。
見下ろしたあたしの栗色の髪が彼に頬にかかる。
あたしと彼の髪が緩く深く混ざり合う。
ゆっくりと口付けようと肌を徐々に触れ合わせると彼の目が開かれた。

「好きにしてやるよ」

噛むようにして口付けられると
眼を手で隠されて頭を押さえうけられて、
肺が彼で一杯になった。
朦朧とした意識で脳が溶けきってしまうかのように甘い吐息を吐くと、
黒髪の獣が見えた。
少し鈍い音で畳の上に組み敷かれると懐かしい匂いがした。
夏はもう、別れを告げている。


END

 

テーマは呪縛、みたいな?
ぶっちゃけなんとなくっすよ!
たまには可愛らしい雰囲気のが書きたいなぁと思い
ひたすら寝続けた(マテ)講義の最後に。
所詮自分にはエロかシリアスの方面しかないんだと実感いたしました。
でも多分みんなエロは好きだと思う(爆)
んならいいじゃん?
ってことで自分の中では落ち着いた次第にございます。