あなたと出逢った日よりも、
少しだけ暖かな日。
真冬の冷たい風がスカートを揺らして、
やわらかな陽が縁側に寝転ぶあたしと、
寝息を立てるあなたの産毛を揺らした。
緩やかに瞼を伏せたら、その隙間から仄かな光を感じた。
彼の、少しだけゆるついたシャツの裾を掴むと、
意思のある腕に頭を抱かれた。
いつから起きていたのかと見つめようとすると、
逃げようと言われたあのときよりも低くなった声が、
あたしの左上から降ってきて、
あたしは思わず涙した。


*しあわせのつくりか


『結婚しよう』

 

 

 

 

−−−−−−−−−−−−−−−−−
プロポーズネタ。
さいごくらいは、ね