あなたのつくったほうせきは
 キラめくあかいものでした


 −Sweet  Jewel−


 「ただいま」

 少々滑りの悪い戸を開けると、
 台所の方からカチャカチャと食器のぶつかり合う音と共に、
 甘い匂いがあたしを出迎える。

 「葉・・・・?」

 微かな疑問を抱きながら、
 暖簾(のれん)を潜り台所へと入る。

 「おぉ、アンナ。お帰り」

 「ただいま・・・・・・何作ってるの?」

 「ん?あとでな」

 そう言いながら葉はあたしから隠すようにして、
 今まで作っていたものを冷蔵庫に入れる。

 「なぁ、何作ってたのよ」

 「夕飯のあとのお楽しみだ」

 葉は『あ、冷蔵庫開けんなよ』と付け足すと、
 作りかけの夕飯の準備を再開する。

 「アンナ〜、もう少しでメシ出来るかんな〜」

 あたしは葉の声を背に受け、
 二階の自分の部屋へと向かった。

 着替えを終え階下に降りると、
 既に夕飯が用意されていた。
 あたしたちがいつも通りに夕飯を食べ終え、
 休んでいると、葉は軽い足取りで食器を片付け、
 冷蔵庫から何か取り出してきた。

 「ほい、アンナ」

 そう言って葉が卓袱台の上に置いたのは、
 カスタードクリームの上にたくさんの苺の乗ったタルト。

 「葉、コレ・・・」

 「今日まん太からたくさん苺貰ったんよ。
 んで、昨日アンナが
 コレ食べたそうに雑誌見てるの思い出してよ」

 葉の切り分けたタルトを口に含むと、
 苺の甘酸っぱさが口いっぱいに広がる。

 「うまいか?」

 「えぇ・・・」

 「そっか、よかったぁ」

 「葉」

 「ん?」

 あたしは身を乗り出して葉の唇に触れる。
 葉から離れると、葉は顔を赤くして呆けていた。

 「お礼よ」

 「ウェッヘッへ///サンキュッvvv」

 あなたのかくしたほうせきは
 
あまくてすっぱい
 
しあわせなひとときをつくりあげました


 END

 はい、ほぼ無修正の10分作品です。
 友から頂いたネタなんですけどね、
 果たしてそうなっているのか・・・・・。
 ちなみに頂いたネタは「夫婦で苺」でした。