嘘を吐くのは上手だったのに・・・・・・

 −内に秘めた嘘−

 階下で宴会と称したバカ騒ぎをしている間、
 あたしは独り二階の自室の窓辺に座っていた。
 下から聞こえる声はあたしを無性に苛つかせ、
 あたしが何かに飲み込まれそうになるのを助長した。

 ――――タスケテタスケテタスケテ・・・・・・

 そう何度も叫び、足掻いているのに
 あたしは誰かが踏み込んでくることを
 頑なに(かたくなに)拒んでいる。

 「矛盾だらけね・・・・・」

 ポツリと呟き、腕を掴む手に力を入れ爪を立てた。
 白い肌に爪が喰い込み、やがて血が滲み出す。
 しばらくして空虚しか捉えていなかった眼が
 襖が開くのを捕らえた。
 無言でただ足音だけを響かせてあたしに近づいてきた葉は、
 あたしの腕を取り、そこに残った爪痕と、
 滲んだ血痕を見て眉を顰める。
 そして舌で血を拭うとあたしを抱き締めた。

 「スマン・・・・もっと早くこうしておけばよかた・・・・」

 「何を謝っているの・・・?なんでそんな顔するの?
 辛いことなんて一つもないでしょう?」

 「気付いてたのに・・・・・アンナが辛いこと、
 気付いてたのに・・・・・」

 あたしがそっと髪を撫でてやると、
 葉はあたしを抱く腕に力を込めた。

 “以前ならこんなことなかったのに・・・・”

 そう思い、あたしは葉の頭を抱え込んだ。

 嘘を吐くのは上手だったのに・・・・・

 

 END

 

 結構前に書いたものをupし忘れてました(莫迦)
 何処が秘めごと?なんて言わないで下さい。
 痛いですから。
 自分でも何処が秘めごとかなんてよく解ってないんです。
 多分『嘘を吐くのは上手だったのに・・・・・』
 ってところら へんかと。
 しかし夫婦に何があったんでしょうねぇ
 ・・・・・書いた本人やっぱりよく解りません。