色褪せない頃はいつまでもここにあった
 
それは決して変わることなく

 −若葉の頃−

 「こっちこっち!」

 「ちょっと・・・・・・そんな急かさないでちょうだいっ」

 田舎道をアンナの手を引き走っていた。
 そうやって辿り着いたのは、辺りとは全くの別風景の野原。
 緑色の草の上に、白やミンクの花が姿を見せている。

 「キレイだろ!?」

 息を切らしたオイラは、満面の笑みでアンナに言った。
 ちょっと驚いた顔でその風景を見つめるアンナ。
 そして頬を緩めて『えぇ』と一言。
 オイラは無性に嬉しくてアンナとそこでたくさん遊んだ。
 疲れ果てるまで遊んで、
 その間に見つけた四ツ葉のクローバーを握り締め、
 アンナの元へ駆け寄る。

 「アンナアンナ!」

 「何よ?」

 やはりアンナも疲れたのか草の上に座っていた。

 「手ぇ出してみ」

 「なんで?」

 「いいからっ」

 そうやって出された右手に
 オイラは先程見つけた四ツ葉のクローバーを結び付ける。

 「6月に結婚すると幸せになれるんだろ?
 だから結婚指輪の代わりな」

 キョトンとしていたアンナは頬を赤くし、
 静かに笑って言った。

 「バカね、結婚指輪って言うのは左手につけるのよ?
 これは婚約指輪よ」

 「そうなんか?」

 「えぇ」

 「でも。ありがと」

  *    *    *    *

 「・・・・なぁアンナ」

 「なぁに?」

 アンナは本を読みながら軽い返事を返す。

 「オイラ今、夢見た。昔の夢」

 「昔の?」

 「おぉ。アンナの指にクローバー結んだときの」

 「あぁ・・・・あの時の」

 本から顔を上げ、ほんの少し目を細めて遠くを見る。

 「覚えてたんか?」

 「当たり前でしょ」

 「じゃあさ、あのクローバーは・・・・・?」

 「さぁ、どこへやったかしら?」

 アンナは子供の目で首を傾げて笑った。
 目前にある約束は輝いて見えた。

 END

 ホラ、6月だしっ!
 私の思考回路では6月=ジューンブライド
 って変換されるんですよ。
 まぁ、なんとも単純な頭vv


 これ、かなり前に書いたもの。
 確か5月下旬。
 なせでしょう?
 A:書いてあったリーフを学校に放置していた。
 ばかでしょう?
 いつか結婚モノはちゃんと書きたい