あの日覚えた熱が未だ疼くから
grife 5
“葉の世話を頼みます”
アンナが流麗な文字で書かれたメモを残して消えたのは、
オイラが目覚める一ヶ月ほど前だったらしい。
心当たりをくまなく探してが、
見つからないとまん太が言っていた。
たまおも出雲や青森へ連絡を取ってくれたようだが、
やはり居ないと言う。
オイラは夜毎苦しみ悩んだ末に、
最期の心当たりに行くことに決めた。
* * *
長時間心地良い振動を与えられながら着いた下北は、
以前と然程変わってはいなかった。
記憶を辿り、オイラはマタムネの最期を見た
あの場所へと歩きだした。
吐く息は白過ぎる程に白い。
『霊場恐山』と書かれた板の下にある門を潜り、
突き進むと、そこには古びた小さな祠があった。
剥がれ掛けた札のあるその扉に手を掛け、
大きく息を吸い込むと、肺が凍えた。
「スマンな・・・・開けさせてもらうぞ・・・」
古びた木の音を立てながら開かれた祠の中は暗い。
慣れつつある目を凝らしてみると、
小さな人影が一つ浮かんだ。
「・・・・・・・アンナ・・・・」
確信に近いものを込めて声にすると、
その影はぴくりと小さな反応を示した。
今にも底の抜けそうな床をゆっくりを静かに歩く。
少しの光が差し込むようになった祠は、
先程よりも少し明るい。
小さな影の後ろに立ち、
オイラがそっとその身体を抱きしめると、
それは先程よりも大きな反応を見せた。
どれ程の時間が経ったのか、
オイラは浴衣一枚の冷えすぎた身体に、
自分の熱を分け与えるかのようにきつく抱いていた。
「・・・・・アンナ・・・一緒に帰ろう・・・・?」
この言葉を受けた身体は震え出し、
嗚咽を漏らし始めた。
「・・・・・・何がっ、帰ろうよ・・・あたしがどんなに呼んでも、
帰ってきてくれなかったくせにっ・・・・」
「・・・・・スマン・・・」
「無責任よっ!」
「スマン」
「・・・・・・やっぱりあんたは冷たい男だわ・・・」
「・・・・・・」
アンナの細い肩に顔を埋めると、
アンナはオイラの手をきつくきつく握り締めてくれた。
やっとこさここまで着ました(汗)
あまりにも短すぎたんで次のとくっ付けちゃったvv
なんかよく判らなくてごめんなさい。
取りあえず冷たい男だってことを言わせたかった。